ヤンキース今後の動向
前半が終わった時の印象では、今年のヤンキースはプレイオフ半ば絶望、という印象でしたが、尻上りに白星を重ね、残り38試合で首位レッドソックスに4差まで迫る猛追。一時は14.5ゲーム差という大幅な遅れをあっという間に取り戻すあたり、疾風怒濤の勢いを感じざるを得ません。
シーズン半ばで監督が入れ替わり、チームの中心選手であるイチローの契約を5年延長することに成功したチーム、マリナーズも2001年を思い起こさせるような勢い。現在、ワイルドカード首位、ヤンキースに半歩リードしています。
これから、8月残りはヤンキースにとって大変厳しい戦いを強いられます。西地区首位のLAエンジェルズ、昨年のワールドチャンピオンのデトロイトタイガースの本拠地を訪れてのアウェー7連戦。年齢層が高い選手も若干いますので、きつい遠征になります。それからニューヨークに戻れば、首位のレッドソックスとの直接対決3連戦。松坂登板が28日にほぼ決定しており、松井との対戦には、大いに興奮するでしょうけれども、是非とも勝たなければいけない3連戦です。昨年の8月末にはレッドソックスVSヤンキース5連戦がヤンキースタジアムであり、ヤンキースが5連勝のスイープ。これでシーズンを決定したような天王山でした。(プレイオフは、この時点で決ったようなものでしたから、9月はほどほど、松井も骨折から復帰し、調整のような1ヶ月であり、その後、勢いに乗ったトラにやられた、という何とも無残なプレイオフでしたが、、、。)
さて、そんなヤンキースの8月は、残すところ全くの予断が許されぬ13日となります。さて、その後には、9月に入り、現在、ワイルドカード首位のマリナーズがNYに乗り込んできます。現在の戦績でいえば、ワイルドカード首位とそれと微差で次ぐヤンキースです。日本人にとっては、イチローと松井といった代表格の対戦ですから、これまた興奮の3連戦ですが、ニューヨーカーにとりましては、そんなのは大して問題ではなく、どうやってシアトルを撃退できるか、ただそれだけですから、8月後半同様、スタジアムが大揺れの白熱した応援が見れるはずです。もちろん、イチローには容赦ない大ブーイングが待っているはずで、この時期に、遅かりし夏休みをとってヤンキースタジアムに足を運ぶ日本人にとっては、応援するにも冷や汗交じりの骨の折れる気持ちとなるでしょう。イチローを応援したくとも、球場全体がイチローに重圧をかけてくるでしょうからね。
エンジェルズ、タイガース、レッドソックス、マリナーズ、この4チームとの戦いを制したものが、プレイオフに駒を一つ進める、大切な時期、ヤンキースにとってはワールドシリーズまで休息返上の追い込みの時期がこれからやってきます。