クレメンスに望みをかけるヤンキース
2007年05月29日
まだヤンキースタジアムのチケットが残っているのでしょうか。クレメンスの登板が見れるという触れ込みで、プレミアムチケットをヤンキースサイト上で販売を開始しました。プレミアムパックというものですが、目玉は、ヤンキースタジアムでのサブウェイシリーズ三連戦とライバル対決三連戦。つまり、ナショナルリーグ首位のニューヨークメッツ戦の、6/15、6/16、6/17のヤンキースチケットと、アメリカンリーグ首位で、ヤンキースのベストライバルのボストンレッドソックス戦の8/28、8/29、8/30のチケット。このシリーズは、チケットはまずとれませんので、買えればかなりラッキーです。
ヤンキースの不振
現在勝率がリーグ4位(下から)のヤンキースですが、このチーム不振についてはニューヨーク各紙でさまざまな意見が報じられています。矛先は多様で、先発陣(特にムシナ)、クリーンナップに座るべきはずですが不調で下位打線にまわされているアブレイユ、監督ジョー・トーレの采配だけでなく、GMのキャッシュマンによる補強の失敗(これはつまり、井川にもその責任は生じるはずすが、井川はすでに名前さえも忘れられている状況で、その最大の責任は、キャッシュマンGMに向けられているようです)、というように苦境に立たされたヤンキースは、選手、フロントともに非難を浴びています。
ロジャー・クレメンスの加入に期待
そんな状況の中、唯一の期待がロジャー・クレメンス(ロケット)のヤンキース復帰。ヤンキースのホームページを見る限りでは、クレメンスをおおげさにクローズアップしています。MLB.comでは、本日登板しているクレメンスのマイナーリーグの試合を何と中継しています。異例中の大異例という取り扱いです。なんとかよい話題を作りたくて球団も必死になっているようです。確かに、クレメンスの復帰は大きなニュースなのですが、クレメンスが復帰するというだけで、ヤンキースが不振から脱却し、リーグ優勝まで勝ち続けることができるのかというと、今期はかなり難しい状況です。
レッドソックス躍進の影響
今年は、ボストンレッドソックスが強すぎます。先発陣の層の厚さはリーグ屈指、救援陣も平均的に安定しています。防御率が4.43の松坂が7勝もできているのは、ひとえに打撃の援護が大変強力であるためでもあります。レッドソックスは、チームワークもがっちりしていますし、選手の雰囲気も非常に良い。すでに選手個人の目標も、ワールドシリーズに向かっているのがありありとわかります。このモチベーションが続けば、レッドソックスは、そのまま常勝を続けてポストシーズンまでいくことが想像できます。
レギュラーシーズン残り4ヵ月(6月〜9月)
この時点でヤンキースは、首位レッドソックスに12.5ゲーム差、松井もジーターも言うように、首位とのゲーム差を気にする状況ではありません。この不振が続けばリーグ優勝どころではなく、プレイオフ出場すら危ぶまれます。とにかく、まだシーズンの三分の二が残っているのですから、ワイルドカードには残れるよう勝ち星を積み重ねるしかありません。ただ、今期は、異例のようにキャッシュマンが非難されるほど、先発陣は、怪我が続き、補強失敗という結果が大きく残りました。パバーノは戻りませんし、40億を投じた井川は、メジャーリーガーとしての決意のなさがそのままパフォーマンスに反映されたともいうべき結果。井川は、まだマイナーリーガーという位置づけでしょう。今後は、王、ぺティット、ムシナ、クレメンス、ヒューズで戦っていくことになるはすです。経験的にはヒューズを除いて文句なし。ヒューズがまだ未知数ですが、先の2年の王のように頭角を現してくれれば、この先発陣でうまく周るかもしれません。
トップへ戻る|次の記事: 火を吐けゴジラ!気を吐けヤンキー!